以前より古材を使った新築店舗に取り組み、 30 年たった現在も 10 店舗以上が営業中です。

民家の貴重な大黒柱、すすけた大梁など、新材には出せない味わいと重みを感じます。移築より安く、一般の木造建築の２〜３割増の予算でお造りしています。10〜15年に１回程度の手を入れ、設備の補修、取り替えなど当然一般の店舗と同じ費用がかかりますが、建物をしっかりとした骨格で設計しておけば、トレンドの変化も吹き飛ばす強さを備えます。和食、麺類の業態が主流ですが、洋食、中華でも定番になってきており、日本建築はある意味、無国籍料理にも、物販店にも合います。もちろん住宅は言うまでもありません。

梁組を備造として見せるダイナミックな吹抜け空間は古い建物の移築とまちがえるくらいの味わいがあります。
長年使い続けた民家の木材は硬く、狂いの少ない木材で、家具の天板としても最適です。また、古建具、ランマ、古道具など基本通りの使い方が多いですが、使い方次第で、新鮮な空間が生まれます。古いものには、それと共に生活してきた長年の魂が宿り、多くを教えてくれます。資源としても良いものが多く、毎年２、３店舗に取り入れており、長年造り続けているライフワークとなっています。